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池田 裕子; 横田 裕一郎; 舟山 知夫; 金井 達明*; 中野 隆史*; 小林 泰彦
no journal, ,
これまでにわれわれは、正常細胞とがん細胞を同一の容器内で接触共培養できる系を確立してきた。その試料に対して、正常細胞とがん細胞の境界に沿って、がん細胞のみ、もしくは正常細胞のみを狙い照射することで、バイスタンダー効果を検出する。しかし、異細胞種間混在培養試料に対し陽子線マイクロビームを用いたバイスタンダー効果に関する研究報告はあるが、重イオンマイクロビームを用いた報告は少ない。そこで我々は、日本原子力研究開発機構の細胞照準照射技術を駆使し、ある一定の範囲のがん細胞(あるいは正常細胞)に対して自動で照射するパターン照射法を採用した。それによって、コンフルエントな状態のがん細胞領域(縦5mm)に対し、20mのアパチャーでコリメートした炭素イオンマイクロビーム(220MeV, LET=103keV/m)を照射範囲が重ならないように250ヶ所へ連続的に照射できた。現在、このようにして照射した試料について、免疫染色によるDNA損傷タンパク質53BP1や-H2AXのフォーカス数の比較により、DNA損傷修復を解析中であり、方法と得られた知見について報告する。